米大などのチーム 採血で初期がん検出 58遺伝子の変異を解析
大腸と肺、卵巣、乳がんの4種類のがんについて、採血してDNAを解析するだけで、比較的初期のがんを精度高く検出する技術が開発された。
米国ジョンズホプキンス大やデンマーク・オルフス大、オランダ大・アムステルダム大などの研究チームが17日、米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシンに発表した。
がんの進行度を示すステージ1〜4のうち、比較的初期の1と2の患者計138人についてこの方法を試したところ、検出率は62%に上った。
ステージ3と4の患者計62人では77%だった。
今後、改良と試験を重ねる必要があるが、実用化されれば早期診断・治療に役立つという。
研究チームはがん細胞が異常に増殖するにつれ、血液中に流出するがん細胞のDNAも増えることに注目。
がん細胞との関連性が強い58遺伝子の変異が血液中のDNAに含まれていないか、網羅的に解析することで、高い精度での検出に成功した。
この方法は、がんがあると誤って陽性判定する可能性が低い。
他の検査法と組み合わせることでさらに精度を上げ、がんの部位を特定できるようになると期待される。
参考・引用一部改変
日経新聞・夕刊 2017.8.17