全身に炎症引き起こすベーチェット病、遺伝子を解明
厚生労働省が指定する難病の一つで、失明を引き起こすこともあるベーチェット病に関係する新たな遺伝子を明らかにしたと、横浜市立大学などの研究グループが発表した。
科学誌「ネイチャー・ジェネティクス」に7日、論文が掲載される。
ベーチェット病は、目や口、皮膚など全身に炎症を引き起こす原因不明の難病で、国内の患者数は約2万人。遺伝子変異のある人に、細菌の感染など外的な刺激が加わって発症すると考えられている。
同大の水木信久教授(眼科学)らは、日本人とトルコ人、イラン人の患者3477人と健常者3342人の遺伝子を解析し、関連する遺伝子のある領域を新たに6か所発見した。これまでに11か所の変異が見つかっており、今回の研究で主要な遺伝子はほぼ出そろったという。
水木教授は「主要な遺伝子が出そろったことで、発症する仕組みの解明に迫ることができる。治療薬の開発を加速させたい」と話している。
参考
読売新聞 2017.2.7